3つの十字架の丘
ヴィリニュス市内を一望できる「3つの十字架の丘」に移動します。文字通り3つの十字架のモニュメントが建てられています。フランシスコ会修道士の殉教者達を祀るために建てられたものだそうです。この丘からの市内の景観の動画を添付しておきます。リトアニアの首都とは言え、高層の建物はほとんどないことが判ります。
夜明けの門
丘から下りて徒歩でヴィリニュス旧市街を観光します。まずは「夜明けの門」です。ヴィリニュスの旧市街はかつては城壁で囲まれており、このような門が9箇所あったそうですが、今ではこの「夜明けの門」しか残っていないそうです。
城壁の外側から見ると、キリストの像の絵の周りに、敵が襲ってきた時のための銃眼ではないか思われる丸い穴が何か所も設けられています。門の上はレリーフで飾られています。
「夜明けの門」は城壁の外側から見るより、内側から見た方が印象的です。城壁をくぐって城壁の内側から門を見ると、門全体がキリスト教の教会になっていて、2階部分が礼拝所になっていているのが判ります。
下から見上げると、礼拝所の中に黒い顔ををしたマリア像の額が掛けられているのが見えます。これは14世紀にリトアニア大公アルギルダスがクリム半島遠征時に持ち帰った、奇跡を起こすといわれる「いつくしみの聖母」と呼ばれるイコンなのだそうです。
この礼拝所自体はロシア正教に属するのですが、この聖母のイコンがあることで、キリスト教の2大宗派であるカトリックと正教会の両方の宗派にとっての聖地になっていて、両方の宗派から信者が巡教に訪れてくるのだそうです。
2018年9月にはローマ教皇フランシスコが訪れて祈りを捧げたそうです。宗派を超えた存在なのですね。
門に向かって左側に入口があって、入ると階段を登って礼拝所に入る事ができます。
礼拝所の中に入ると聖母のイコンはすぐ前まで近づいて見ることができます。イコンの周りには、ハート型の紋をあしらった銀色の浮彫りのレリーフがたくさん飾られていて、聖母のイコンと合わせて、礼拝所内の雰囲気の格調の高さに感心します。礼拝所内は写真撮影禁止だったのが残念です。さきほど外側から見えていた礼拝所の窓から路上を見下ろした景色は以下のようでした。
ヴィリニュス大聖堂他
次に向かったのはヴィリニュス大聖堂です。6本の巨大な円柱が印象的な外観です。大きな白い鐘楼も建っています。大聖堂の内部は白を基調とした装飾が施されていました。
ヴィリニュス大聖堂の近くに小高い丘があり、頂上に赤いれんが造りの建物が建てられているのが見えます。これはゲディミナス城と言ってリトアニア公国時代の城塞跡で、今は博物館になっているのだそうです。屋上には人影が見られるので展望台になっているようです。
カラフルな街並みの市内を散策します。
聖アンナ教会は煉瓦造りの外観の美しい教会です。かつてナポレオンが「フランスに持ち帰りたい。」と言ったそうですが、判るような気がします。
明日はカナウスに移動して杉原千畝記念館の見学に行きます。
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