ストラホフ修道院
プラハの観光はヴルタヴァ川のほとりの丘の上のプラハ城周辺から始まります。
「ストラホフ修道院」は、28万冊の蔵書を抱える歴史図書館です。
ただ単に蔵書の数が多いだけではなく、「哲学の間」や「神学の間」などは、本棚が設置された部屋自体が美しい天井画で飾られた空間になっています。
聖ヴィート教会
「聖ヴィート大聖堂」はゴシック様式の大きな教会で、鮮やかなステンドグラスが数多くあります。大聖堂内に、ひときわ立派な銀色のモニュメントがあります。これは、聖ヤン・ネポムスキーのお墓です。
彼はキリスト教の司祭を務めていた時に、王妃の告解を受けました。ところが王様からその内容をこっそり教えてほしいと要求されましたが、最後まで拒み続けた結果拷問を受け、「カレル橋」の上から投げ落とされて死亡してしまいました。
最後まで沈黙を守り、聖職の掟を破らなかったことから、チェコでは聖人とされているのです。この物語は大聖堂内の「ネポムスキー殉教の絵」にも描かれています。
カレル橋
小高い丘の上のプラハ城から下に降りて、ヴルタヴァ川にかかるプラハで最も有名な橋である「カレル橋」に向かいます。
「カレル橋」には30体の聖彫刻が設置されていて、中でも最も人気がある像は、先ほど聖ヴィート大聖堂でお墓を見た聖ヤン・ネポムスキーの像です。像の台座にはレリーフがあり、これに触ると幸せになると言われていて、旅行者が良く触る部分だけがテカテカに光っています。
「カレル橋」を渡り終えて振り返ると、橋のたもとから丘の上のプラハ城が見えます。赤い屋根とお城の白い壁がコントラストになってきれいです。
Grand Cafe Orient
プラハには数多くのカフェがありますが、この日の昼食は「Grand Cafe Orient」に行きました。このカフェは「黒い聖母マリアの家」と呼ばれる建物の2階にあります。建物の角には実際に黒い色の母子像が取り付けられていました。
カフェの内部はキュビズムと呼ばれる様式で統一されたデザインになっています。明るい室内はクラシックな雰囲気で落ち着けます。
ここではクラブサンドイッチを食べました。1人前でも充分な量があって日本人であれば2人で食べてちょうど良い量です。パンの表面がパリッと焼けていて、おいしく頂きました。
スメタナホール
この後、プラハの「市民会館」の見学ツアーに参加しました。「市民会館」の建物は約100年前に建てられたアールヌーボー様式の建物で、チェコスロバキアが独立宣言した場所でもあり、チェコでは歴史的にも重要な建物とされています。
見学ツアーの時間が決められており、都合の良い時間帯が限られていたので、日本出発前にネットでこの日の午後2時半に予約して行きました。
見学ツアーはガイドが英語で説明しますが、日本人であることを伝えるとA4サイズの日本語の説明書が渡されます。10ページ以上ある内容ですが、持ち帰ることはできず、その場で読んでツアー後にお返しする必要があります。
このツアーでは「市民会館」内のいろんな部屋を見学できるのですが、ツアーに参加したかった理由は何と言っても映画「のだめカンタービレ」のロケ地になった「スメタナホール」を見たかったからです。
「スメタナホール」は1200人収容の決して大規模なホールではありませんが、建設当時に流行していたアールヌーボー様式の優美なしつらえになっており、天窓からの採光やバルコニー、正面のパイプオルガンなど各部に独特のデザインが施されている、柔らかな白色が基調の美しいホールです。
ホールの中に居るだけで、まるでスメタナの「ヴルタヴァ」が聞こえてきそうな雰囲気です。
旧市庁舎の塔からの絶景
プラハの街の中心には旧市街広場があり、広場には「旧市庁舎」が建っています。「旧市庁舎」の壁面には有名な「天文時計」が取り付けれられています。
時計と言っても我々が使用している時計とは全く異質なもので、上下2つあり、下の方がカレンダーで、上の方が天動説に基づいた天体の動きを表しているそうです。詳しい説明はともかく、観光客としてはプラハの街のシンボルと捉えて良さそうです。
「市民会館」には塔があってエレベータで塔の上に上がることができます。
塔の上からの景色は絶景でした。プラハは別名「千塔の街」とも言われるだけあって、街のあちこちに多くの塔が見えます。
今回のツアーで、ブダペストとウィーンとプラハと3つの街中の塔からの景色を見てきましたが、このプラハの「旧市庁舎」の塔からの景色が一番すばらしく、まさに心が晴れやかになる思いがしました。